ホフマン物語・第4幕
オペラ「ホフマン物語」は、詩人ホフマンの3つの恋物語が描かれてます。3つの恋のひとつ「ヴェネツィアでの高級娼婦ジュリエッタとの恋」で歌われる二重唱です。
ニクラウスは、ホフマンの男友達。実は、詩の女神ミューズが変身した姿です。ニクラウスの場面は、男装したメゾソプラノが歌います。
ジュリエッタは、高級娼婦。愛を信じていないし、愛を売り買いして、悪魔から宝石をもらう悪魔のしもべ。
「ホフマンの舟歌」は、ニクラウス(人間ではないミューズ)と、高級娼婦のジュリエッタが歌います。歌詞の内容は、恋、美しい夜、夜風。愛を必要としていないふたりが「愛」を歌い、幻想的な雰囲気を作り出しています。
「ホフマンの舟歌」Barcarolle(バルカローレ)【歌詞と対訳】
Belle nuit, ô nuit d’amour,
Souris à nos ivresses!
Nuit plus douce que le jour,
O belle nuit d’amour!
美しい夜!愛の夜よ、
私たちのほろ酔い姿を見て、微笑んでおくれ!
昼よりも甘い夜
愛の美しい夜!
Le temps fuit et sans retour
Emporte nos tendresses,
Loin de cet heureux séjour
Le temps fuit sans retour
Zéphirs embrasés,
Versez-nous ves caresses,
Zéphirs embrasés,
Donnez-nous vos baisers!
Versez-nous vos baisers!
Belle nuit, ô nuit d’amour,
Souris à nos ivresses!
Nuit plus douce que le jour,
O belle nuit d’amour!
O belle nuit d’amour!
Ah! souris à nos ivresses!
Souris à nos ivresses!
Nuit d’amour!
O belle nuit d’amour!
(ニクラウスとジュリエッタ)
時間は飛んでいき、二度と戻らない
私たちの優しさを奪うでしょう
この幸せな場所を遠く離れて
時は流れて、飛んでいく
燃えるようなそよ風よ
私たちを心地よく撫でてちょうだい。
燃えるようなそよ風よ
私たちに口づけをしておくれ。
私たちに口づけをして。
美しい夜!愛の夜よ、
私たちのほろ酔い姿を見て、微笑んでおくれ!
昼よりも甘い夜
愛の美しい夜!
愛の美しい夜!
私たちのほろ酔い姿を見て、微笑んで!
ほろ酔い姿を見て、微笑むのよ!
愛の夜よ!
愛の美しい夜!
【解説】ホフマン物語で一番有名な、ソプラノとメゾソプラノによる二重唱
夜風に吹かれて、ほろ酔いでヴェネツィアの夜景を見ていたら、舟歌を口ずさみたくなるでしょうね。
ベネチアとベニスの違い
ベネチア(ヴェネツィア)(Venezia)・・・イタリア語
ベニス(ヴェニス)(Venice)・・・英語
ニホン(日本)・・・日本語 ジャパン(Japan)・・・英語 と同じことです。