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そはかの人か・花から花へ|歌詞|椿姫|Sempre libera

そはかの人か・花から花へ|歌詞|椿姫|Sempre libera

椿姫 第1幕

椿姫の中で、最も有名なアリア、それが「ああ、そはかの人か~花から花へ」です。

ヴィオレッタの職業は、高級娼婦。貴族たちを相手にパーティーを主催しています。ヴィオレッタは、田舎のお金持ちの青年、アルフレードに出会い、誠実な愛の告白を受けます。パーティーがお開きになった後、ヴィオレッタは、ふと彼のことを思い出してしまう。そのときに「ああ、そはかの人か~花から花へ」のアリアを歌います。

目次

「そはかの人か・花から花へ」È strano Sempre libera 歌詞と対訳

È strano! è strano!
In core scolpiti ho quegli accenti!

Sarìa per me sventura un serio amore?
Che risolvi, o turbata anima mia?

Null’uomo ancora t’accendeva
O gioia ch’io non conobbi, essere amata amando!
E sdegnarla poss’io
per l’aride follie del viver mio?

ヴィオレッタ

不思議ね、不思議なのよ。
私の心に彼の言葉が刻まれている!

真剣な恋とは私には不幸なことなの?
悩める魂よ、どうしたらいいの?

まだ誰も私を熱くしたことはなかった
私が知らなかった喜びよ、愛し愛されるなんて!
私は彼を軽んじていいのかしら?
私の人生のすさんだ愚かな行いのために

Ah, fors’è lui che l’anima
solinga ne’ tumulti
godea sovente pingere
de’ suoi colori occulti!

Lui che modesto e vigile
all’egre soglie ascese,
e nuova febbre accese,
destandomi all’amor.

A quell’amor ch’è palpito
dell’universo intero,
misterioso, altero,
croce e delizia al cor.

ヴィオレッタ

ああ、もしかしたら彼こそが、魂が
混乱した孤独の中で
絵姿として楽しんでいたのは
神秘的な色合いの

慎み深く慎重であり
高みに昇る人
新たな情熱を燃やし
私の愛を目覚めさせてくれた

鼓動する愛は、
全宇宙の
神秘的で誇り高く
心に十字架と喜びをもたらす!

A me fanciulla, un candido
e trepido desire
questi effigiò dolcissimo
signor dell’avvenire,

quando ne’ cieli il raggio
di sua beltà vedea,
e tutta me pascea
di quel divino error.

Sentìa che amore è palpito
dell’universo intero,
misterioso, altero,
croce e delizia al cor!

ヴィオレッタ

私は乙女として、純粋に
熱望していた
もっとも甘い絵姿を
未来の夫の

空に一筋の光が放つとき
彼の美しさに目を奪われた
私のすべてが癒されたのだ
神秘的な過ちによって

愛とは鼓動なのだ
全宇宙の
神秘的で誇り高く
心に十字架と喜びをもたらす!

Follie! follie delirio vano è questo!

Povera donna, sola
abbandonata in questo
popoloso deserto
che appellano Parigi,
che spero or più? Che far degg’io!

Gioire,di voluttà nei vortici perire.
Gioir!Gioir!

ヴィオレッタ

愚かだわ。虚しい妄想よ!

哀れな女がひとりで、
見捨てられて
荒涼とした土地で
パリと呼ばれる
どうしたらいいの?何をするの?

楽しむのよ、快楽の渦で滅びるのよ。
楽しむの!楽しむのよ!

Sempre libera degg’io
folleggiar di gioia in gioia,
vo’ che scorra il viver mio
pei sentieri del piacer,

Nasca il giorno, o il giorno muoia,
sempre lieta ne’ ritrovi
a diletti sempre nuovi
dee volare il mio pensier.

ヴィオレッタ

私はいつも自由であるべきなのよ
楽しみから楽しみへ飛び回り
私の人生は流れゆく
快楽の道に沿って

夜が明けても、日が暮れても
いつも楽しんでいる
新しい快楽へ
私の思いは飛び続けるだろう

「そはかの人か・花から花へ」解説

正式な社交界「ル・モンド」上流階級たちが、正式に交流する場
裏社交界「ドゥミ・モンド」正式に社交界に入れない者が催す、ドゥミ(半端な)社交場

ヴィオレッタが所属するのは「ドゥミ・モンド」です。もちろん「裏」ですから、ヴィオレッタのパーティーは高尚なものではありません。「ル・モンド」と「ドゥミ・モンド」どちらにも顔を出していたプルーストが書いた小説「失われた時を求めて」を読むと、高級娼婦はあまり歓迎される存在ではないことがわかります。

貴族たちが刹那的に愛や快楽を楽しむ場を提供する、高級娼婦のヴィオレッタに、誠実な愛の告白をするアルフレード。ヴィオレッタはパーティーが終わってひとりになったとき、アルフレードを思い出してこの歌を歌います。

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