仮面舞踏会 第3幕
信頼していたリッカルドと愛する妻のアメーリアの心が通じていたことがわかり、怒りに震えるレナート。自宅に飾ってあったリッカルドの肖像画をにらんで歌われるのが、レナートの「お前こそ心を汚すもの」です。
「お前こそ心を汚すもの」Eri tu che macchiavi quell’anima【歌詞と対訳】
Alzati! là tuo figlio
A te concedo riveder. Nell’ombra
E nel silenzio, là,
Il tuo rossore e l’onta mia nascondi.
立て!お前の息子だ。
もう一度会うことを許そう。影の中で
そして沈黙の中で、
お前の赤面と私の恥を隠すのだ
Non è su lei, nel suo
Fragile petto che colpir degg’io.
Altro, ben altro sangue a terger dessi l’offesa!
彼女は関係ない、彼女の中の
私を襲ったのは(彼女の)弱々しい心ではない
他に、私の怒りを静めるために血を流す者がいる
Il sangue tuo!
E lo trarrà il pugnale
Dallo sleal tuo core:
Delle lagrime mie vendicator!
お前の血だ!
そして、短剣は引き抜くだろう。
お前の裏切りの心から
私の復讐の涙を!
Eri tu che macchiavi quell’anima,
La delizia dell’anima mia;
Che m’affidi e d’un tratto esecrabile
L’universo avveleni per me!
Traditor! che compensi in tal guisa
Dell’amico tuo primo la fé!
その魂を汚したのはお前だ
私の魂の喜びを
私を信頼してくれていたのに、突然
私の世界を毒したのだ!
裏切り者!このように返すとは
親友の信頼を!
O dolcezze perdute! O memorie
D’un amplesso che l’essere india!
Quando Amelia sì bella, sì candida
Sul mio seno brillava d’amor!
È finita – non siede che l’odio
E la morte nel vedovo cor!
O dolcezze perdute, o speranze d’amor!
失われた甘さよ!思い出よ
神聖な愛の抱擁よ
アメーリアがとても美しく、とても純粋だった時
私の胸に彼女は愛で輝いていた
終わった。憎しみだけが残った
そして、失った者の心には死が訪れる!
失われた甘さよ、愛の希望よ
「お前こそ心を汚すもの」Eri tuの解説
信頼が裏切られたことに怒りを感じつつも、妻のアメーリアとの美しい日々を思い出します。ハープとフルートの間奏が入ることで、曲の雰囲気が変わるのが注目点です。