チェネレントラ 第2幕
チェネレントラの最後を飾る場面で、アンジェリーナにより「悲しみと涙のうちに生まれ」は歌われます。難易度の高い歌で、オペラの締めくくるのに相応しい歌です。
「セビリアの理髪師」の伯爵のアリア「もう逆らうのをやめろ」から、メロディが転用された歌としても有名です。
Non più mesta accanto al fuoco
Starò sola a gorgheggiar.
「もう暖炉で寂しくない、ひとりで歌わなくていいのね」のメロディがその部分です。
「悲しみと涙のうちに生まれ」Nacqui all’affanno, al pianto【歌詞と対訳】
Nacqui all’affanno, al pianto.
Soffrì tacendo il core;
Ma per soave incanto,
Dell’età mia nel fiore,
Come un baleno rapido
La sorte mia cangiò.
悲しみと涙の中に生まれて
心を沈黙させて苦しんでいました。
でも、甘い魔法により、
輝く年齢の私の
まるで急な閃光のように
運命を変えたのです。
No, no; tergete il ciglio;
Perché tremar, perché?
A questo sen volate;
Figlia, sorella, amica
Tutto trovate in me.
いいえ、いいえ、涙をふいてください
なぜ震えるのですか、なぜ?
この胸に飛び込んできてください
娘、姉妹、友
あなたは、私の中にすべてを見つけられますよ。
M’intenerisce e m’agita,
È un Nume agli occhi miei.
Degna del tron tu sei
Ma è poco un trono a te.
チェネレントラ以外の全員
彼女は私を穏やかにして、心を揺さぶる。
彼女は私の目には、神だ。
あなたは、王位にふさわしい
だが、それはあなたにとって小さな王位だ。
Padre… sposo… amico… oh istante!
Non più mesta accanto al fuoco
Starò sola a gorgheggiar.
Ah fu un lampo, un sogno, un gioco
Il mio lungo palpitar.
父、夫、友、この瞬間!
もう暖炉のそばで悲しくない。
一人で歌うことはないのね。
ああ、稲妻、夢、戯れでした。
私の長い苦しみは
Tutto cangia a poco a poco
Cessa alfin di sospirar.
騎士たち
すべては少しずつ変わっていく。
ため息つくのは最後にしましょう