椿姫 第3幕
愛し合いながらも、アルフレードの社会的な幸福を考え身を引いたヴィオレッタ。再会を果たしたふたりが再び「パリの郊外で愛の生活に戻ろう」と夢を歌う二重唱。
アルフレードが「パリを離れて一緒に暮らそう」と歌い、ヴィオレッタが同じように繰り返していきます。ヴィオレッタの病は重く、束の間の甘い夢を見てふたりは歌います。
「パリを離れて」Parigi, o cara:歌詞
Parigi, o cara, noi lasceremo,
la vita uniti trascorreremo:
de’ corsi affanni compenso avrai,
la tua salute rifiorirà.
Sospiro e luce tu mi sarai,
tutto il futuro ne arriderà.
パリへ、愛しい人よ、出発しよう
一緒に人生を歩もう。
苦難の道のりは償われ
あなたの健康は再び花開くだろう
あなたは私の命であり私の光だ
未来はこれから開けるのです。
Parigi, o caro, noi lasceremo,
la vita uniti trascorreremo:
de’ corsi affanni compenso avrai,
la mia salute rifiorirà.
Sospiro e luce tu mi sarai,
tutto il futuro ne arriderà.
パリへ、愛しい人よ、出発しよう
一緒に人生を歩もう。
苦難の道のりは償われ
私の健康は再び花開くでしょう。
あなたは私の命であり私の光です。
未来はこれから開けるのです。
「パリを離れて」解説
シンプルな歌詞で、二人の言葉もあまり変わりません。
cara 男性から女性への呼びかけ
caro 女性から男性への呼びかけ
(英語のdearのようなもの。「愛する人よ、あなた」のように使います。)
tua 君の
mia 私の
シンプルな分、二人の心情が引き立ち、美しい二重唱になっています。